画廊香月

ー 画廊香月 開設 ー

2011年7月 1日(金)
 ー 画廊香月 開設 ー

拝啓 

酷暑の夏、今でも依然として深刻な事態が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。    
日本に住む芸術家や芸術に関わることを仕事としている者たちにとって、この状況下、芸術が勇気と希望の証になることができるのか、真剣に問われています。芸術をこよなく欲し、必要としてきた私にとって、この問題は私自身を揺さぶる大きな問いかけとなりました。   
     
身体と精神が一致を望むように、あの日から私の軀は、再び還る場処 ー、「私のギャラリー」を探し求め、都市を彷徨いはじめました。    
そして、戦前より現存する最古の歴史的なビルに出会いました。   
    
そこは、ご存じの方も多いと思いますが、「銀座アパートメント」と呼ばれ、文士や歌手、ダンサー等が使用していた昭和モダニズムのコンクリート建築の傑作として、古くから人々を魅了していた奥野ビルでした。手動式の二重扉のエレベーターや階段の手すりは、今も当時の姿を留め、遠方からの見学者も絶えることがありません。   
    
この古き良き銀座の空気を伝える生きた文化財のなかに、この度「画廊香月」を開設する運びとなりました。 
十人入れば、いっぱいになるほどの日本一小さなギャラリーですが、この場処がアートソサエティの実り多き空間となり、「明日」の芸術への懸け橋になることを希ってやみません。

敬具
   
2011年 夏
青島日報報業集団 新聞書画院 芸術顧問
アートソサエティ 月下の果実會 主宰
香月人美